オリジナルコントのブログ

オリジナルコントの脚本

コント 定年刑事最後の山

  ボケ:三段落下がる行 ツッコミ:通常の段落の行 ()内は動きの説明、擬音の表現


舞台、設定:若手刑事(畑中:ハタナカ)が室内でパソコンを操作している。


   ボケ(山さん:定年刑事):おい、畑中。
ツッコミ(若手刑事:ハタナカ):あ、山さんお疲れ様です!
   今ちょっと…いいか?(威厳ありそうな感じで)
はい、大丈夫です!
   俺がよ…今月で…定年退職するって、お前…知ってたよな?
…あ、はい!
   実はな…お前に託したい山が有るんだ。
僕に…ですか?
   ああ、10年前の5億円が盗まれた銀行強盗事件覚えているか?
はい、あの都内で起きた3人組の犯人グループが起こした5億円強奪事件ですよね!

   ああ、あの事件で当時銀行の受付をしていた俺の親友の娘さんが、逆上した強盗犯
   が撃った銃弾に当たってな…それで…亡くなったんだ…。
…そうだったんですか。
   だから俺にとっては特別な事件でな…。
はい…。
   未解決事件を何度も解決してきたこの俺が、10年間1日も休まず捜査したが結局
   犯人はもちろん、有力な手がかりさえ見つからなかった…悔しいが気づけば俺もも
   う、今月で定年退職だ…俺が解決出来なかった最後の山を、お前に託したい…どう
   だ!やってくれるか?
はい…有難うございます!でもどうして僕なんですか?
   まぁただの勘だが、お前には俺に無い物を持っていそうな気がするからだ…これが
   俺が今日までに調べ上げた捜査資料だ、それじゃ頼んだぞ!(資料を渡す)
はい!早速取り掛かります!(椅子に座ってパソコンを操作する)
   ふん、なんだ。やる気満々だな!俺がいるからって最初から力みすぎるなよ。
わかりました。
   おう、頼んだぞ。
いえ、犯人がわかりました。
   そうか犯人がわかったか、犯人がわかった!!??
はい、当時の犯人が使った逃走車両が写った監視カメラの映像を僕のパソコンの最新のグラフィック技術で解析してナンバープレートを確認しました。
   ナンバープレートを解析した!?

はい、偽名で借りたレンタカーの様でしたが、PDFで契約書から筆跡鑑定をして過去の犯罪ファイルと照らし合わせてみたらヒットしました、間違いなくこいつが犯行グループの1人です。
   筆跡をファイルとてらした?
犯人の住所も突き止めたので、僕これから行ってきます!
   おい待て!
は?なんですか?
   その、まあ、なんだ、なんかそれっぽいじゃないか…。
え?それっぽい?
   まあ、なんだその、とりあえずあれだ…焦るな。
え!?
   ちょっとこうなんか、焦ってる感じがするから…。
いや、でも山さん今月までなんですよね?
   うんまあ俺は今月までなんだけどさ、お前がちょっと焦ってるから暖かいお茶でも
   入れてくるよ。(給湯室に行こうとする)

   

いやいいですよ!早くしないと!
   どうした?まあちょっと落ち着けって…。
いや、落ち着いてますけど!
   いやちょっとなんか、そうゆう気持ちが前のめりな時に事故って起こるからよ、や
   っぱりちょっと一回待った方がいいよ。
待つって山さんだって退職前に解決したいんですよね!? 
   いやまあそうなんだけどよ…うん、でもまあ…なんだこれはあれだな…だめだ
   な…。
え…いや何がですか?
   最新のですって機械とかパチパチやってさ…見つけましたって…なんかな…。

いやそれより早くしないと!
   そりゃお前だめだよ…だめだめ、全然納得できない…気持ちの切り替えとかが…。
   (小声でボソボソ言う)
こうしてる間にも被疑者が逃げるかもしれないんですよ!早く行きましょうよ!!
   俺の気持ちも考えろよっ!!!!!(急に怒り出す)
………へ?
   早すぎるんだよ!!
…早すぎる?なにが?
   操作…手法…とかかな!!!
…はぁ。
   俺が10年かけても犯人1人見つけられなかったのに…なんだよお前は!!
なんだよって、見てましたよね、パソコンで。
   そのパーソナルコンピューターとやらで操作する感じがもうなんか俺嫌なんだよ!!
えっ!?
   俺の時代はな、靴底すり減らすまで現場回って、近所の人に話聞いたり、地べた這
   いずり回って証拠集めたりしてたんだよ!現場100回なんだよ!!
でも足で回る捜査ってなんか時間かかるじゃないですか。
   それがいいんだろ!暑い日も寒い日も、雨の日も風の日も地道にコツコツコツコツ
   やるんだよ!

そうですか…。
   少しずつじっくりと真相に近づく感じが、こうドキドキしてまたいいんだろ!
…いやちょっとよく分からないですし、僕そうゆうのまどろっこしいんで。
   まどろっこしいじゃねーんだよ!とにかく早すぎるから、あと綺麗すぎる!服とか
   全然汚れてないじゃん!!
その方がいいじゃないですか!
   趣味とか習い事とか恋愛とかいろいろやりたい事あったのに、俺の10年を返せよ
   馬鹿野郎!!
俺に言わないで下さいよ!あと山さんが言うとちょっと気持ち悪いですよ…。
   それに俺が10年掛かったのに、お前が直ぐに犯人見つけだしたら、俺が使えない
   奴みたいじゃないかよ!
いや山さんの操作資料があったから探せたんでそんな事無いですよ、それに取り調べてみないとまだ何も分からないじゃないですか!
   これが時代の波って奴なのか……。(遠くを見る)

そんな事無いですって!
   そんな操作やるならさ…俺が退職してしばらく立ってからやんなきゃ。
頼んできたの山さんですよね?
   …あれ?…お前やっぱりなんかちょっと違ったわ…。
へ?…。
   やっぱいいわ、別の奴に頼むから、いい、いい。
え?どどどういう事ですか!?
   なんかちょっと合わない…肌感覚っていうか、価値観が…。
価値観とかそんな関係ないでしょ!?
   あるだろっ!じゃあお前もし俺と張り込みする事あったら張り込み中、何食べる?
   何買ってくる?
えっと…ウィーダーウィンゼリーとかっすかね♫

   ほら!そこはアンパンと牛乳だろ!?

…そうですか?
   じゃあ取り調べ中に容疑者が口を割りそうになったら、何頼んでやる?
…ん?自白剤とかじゃなくて?
   お前怖いな!食いもんだよ!
ん~…じゃあまピザっすかね~♫
   ほら!全然知らないじゃん、刑事ドラマとか見ないの!?そうゆう時はカツ丼でし
   ょ!?
そうなんですか…いや海外の刑事ドラマは見るんですけど…。
   全然ダメ!お前にはやっぱりこの難事件は任せられない!
いやでもいきなり被疑者は連れてきませんし、張り込んで監視するだけですから!(強引に抜け出す)
   お前!ちょっと待てっておい、あー行っちまった…。



                 1時間後



山さんこいつ自供しました!(犯人連れてくる)

   え!?おい!嘘だろっ!?
自分が犯人グループの一員で山さんの親友の娘さんを撃ったのも自分だって言ってます。
   お前嘘だろ!おい!嘘って言ってくれよ!おい!
ちょっと山さん!?
   本当にお前が犯人グループの一員なのか?(犯人に詰め寄る)…はいって、お前ち
   ょっと素直に吐きすぎんだよ!なんで今まで手がかりすら掴めなかったのに、今日
   いきなり自供すんだよ!
山さん!?
   誰かにそそのかされてやったんだよな?な?
え、山さん知り合いなんすかこいつ?
   黒幕は別にいるんだよな?操られてただけで、黒幕の事は何にも知らなくて、真相
   は闇の中何だよな?な?
ちょっと山さん!!
   撃ったのもそうやれって命令されただけなんだよな?な?
親友の娘さんが撃たれたんじゃなかったんですか!?
   謎よ!もっと深まれーーー!!!
何言ってるんですかっ!!
   …んっ?…いやお前がリーダーかよ!ちくしょう!!
山さんって!!!
   普通リーダーが逆上するかな!?逆上する理由が無いだろ!(部屋の端まで歩く)
金を要求して断られたからだって言ってます。
   そんなんで撃つなよ!若者特有の気難しい時期だったのか!?お前、他のメンバー
   の事は何にも知らないんだよな?
知ってるかもしれないじゃないですか!!
   …えっ?あ、知ってるんだ、2人共?あ、そうなんだ…でも直ぐには言わないよ
   な?
山さん何言ってるんですか!?
   えっ…あ、教えてくれるの?…居場所?そっか、そっか…んーじゃまーそうだな…
   司法取引でもするか?

なんでですか!いま吐こうとしてたでしょ!!
   まぁでも自分だけ無罪にするなんて条件出されたら、こっちとしても不用意に聞き
   出せないからな。
マジで何言ってるんですか!
   2人の居場所を教えてくれれば、取調べ中に君が暴れたりはしてないって裁判で供
   述してあげよう、どうだ?
いや本当に暴れてはないでしょ!
   どうだ?うん、わかった…居場所教えてくれるんだな…よしOK、OK、うん大丈
   夫、大丈夫…あれだな…ちょっと馬鹿なのかな?君は…なんでこんな奴に10年
   も…(落ち込む)
そんな後悔しないでくださいよ、山さんの10年に及ぶ操作資料があったから、今日犯人を見つけられたんですから。
   お前見てたの結構序盤の資料だったけどな。
俺は手伝っただけなんで、最後は山さんが逮捕してください!
   えっ!?そう?いいの?まーじゃあ、お前がそうゆうなら…別に、やっても上げて
   もいいけどさ…。(内心嬉しい)
逮捕状も用意したんで一つお願いします!
   畑中時間はっっ!!??(カッコつける)
はい、えーっと午後6時丁度です。
   1800分10年前の都内5億円銀行強盗事件の主犯及び、殺人罪でお前を逮捕する!

   こってり絞ってやるから覚悟しとけよこの野郎!!
いやもう自供してるんで…。
   絶対有罪にしてやるからな!
その発言は今の時代駄目です…。
   やっぱりお前とは合わねーーな!!!




終わり。

コント 緊急避難

ツッコミ:三段落下がる行 ボケ:通常の段落の行 ()内は動き、擬音の表現


舞台、設定:中学生がお寺に駆け込む。


   中学生(ツッコミ):うわーーーー!誰かたすけてーーーー!!はぁ…はぁ…はぁ…
   すいませーん!!!
   (バンバンバン お寺の引き戸を叩く)
住職(ボケ):どうしました?(ガラガラガラ 引き戸を開ける)
   すいません!ご住職ですか?ここお寺ですよね!?
いかにもそうですが…。
   信じられないかもしれませんが、今…僕、お、お、お化けに追われてるんです!!
   助けて下さい!!!
え…?お化け…?
   はい!学校帰りに、包帯で全身ぐるぐる巻にした大男が僕に向かって突然刀を振り
   回して来たんです!
それは大変でしたね…。
   そいつドンガラリンってお化けって言うか妖怪なんですけど!学校で見た奴が他に
   もいるんです!

ドンガラリン…?
   知りませんか!?自転車に乗ってて下校時に突然襲いかかってくるんです!
聞いた事無いね、何か心当たりでもあるのかな?
   そ、そ、それが、実は…今学校でそのドンガラリンを呼び出す、儀式みたいな呪い
   が流行ってて、友達5人といたずら半分で今日やっちゃったんです…。
そう…。
   その儀式で5人の内1人だけに呪いが降りかかるんですけど…今日僕がその呪いが
   降りかかる役にたまたまなっちゃったんです…冗談だと思ってたんですけど…やっ
   ぱりやんなきゃよかったよ!!
君今1人かな?
   はい、ドンガラリンは1人の時じゃないと現れないんです!
なるほど、そうでしたか…。
   あとドンガラリンに切られた人間は第2第3のドンガラリンなっちゃうって言われ
   てるんです!
まぁまぁ落ち着いて下さい…。
   呪いがかけられた日を超えればもう現れないそうなんで住職!もう遅いので明日の
   朝までこのお寺で僕を匿って下さい!お願いします!
……う~ん…うん…そ~だな…ごめん…大至急どっか行ってもらえるかな?
   分かりました!あの晩ご飯くらいは僕が作りますよって、え!!??…どっか行け
   っていいました!?
…うん。
   なんで!?どうしてですか!?
そのドンガラリンってほんとに何?…マジで…こっわ…。
   え…?怖い…?
めちゃめちゃ怖い…ドンガラリンって…。
   ドンガラリン…?そんなに怖いですか…?
…うん…包帯巻いた大男で刀振り回すんでしょ…?今聞いただけでもめっちゃ怖い…。
   いやちょっと僕大げさに言いすぎたかもしれないですけど…。
いやいや多分そんな大げさじゃないと思うよ。
   あの…僕は勿論怖いんですけど…お寺の住職とかってお化けとか全然平気なんじゃ
   ないんですか?
勝手に決めつけるなよ!私はお化けが一番嫌いなんですよ!!
   えぇ…?うそでしょ…?
むしろお化けが苦手だからこそ逆に住職になったみたいな感じだから…。
   そんな…嘘でしょ…。
君がここにいたらそのドンガラリンが来るだろ!だから早くどっか行けよ!
   …いやちょっと待って下さいよ!僕ここから出たら殺されちゃいますよ!
警察にでも言えよ!
   相手はお化けなんですよ!警察じゃ無理ですよ!お寺ならほら、結界みたいなのが
   張り巡らされてて、ドンガラリンもきっと近寄れませんよ!
確かに私は仏間で毎日お経を呼んでますけど、だからってそのドンガラリンが来ない保証なんて無いでしょ!

   いやそうですけど…。
お経読んでる体制だとむしろ物理的な防御力は0だから、切りかかりに来られたら秒で殺されますよ!どうせそのすきに君は逃げる気なんだろ!!
   逃げませんよ!
だいたい何結界って?え?私張った覚えないけど一体どっからどこまで張ってあるの?
   いやなんとなくで言ったんで僕に聞かれてもわからないですよ…。
道路と敷地内の境目のあの段差から張ってあんの!?それとも寺の室内のみ!?それとも寺の敷地内から室内に近づくに連れてどんどん強くなる感じなの!?
   いやだからそっちの方が専門家なんですから、僕は分からないですよ!!
お前が結界が張ってあるだろうって言ったんだろがおい!(胸ぐらを掴む)
   いや実際ドンガラリンも今は来てないですし…。
適当な事言うなよ!!
   適当って…。
そもそもお化けの力を見くびって、わざわざそんな儀式をした君達が悪いんだろ!友達とか電話で呼べないのか!
   それが何故か誰とも電話が繋がらないんです、とにかく今晩だけお願いしますよ!
君今日1日呪われてるんだろ?普段お寺なんか来ないくせにそうゆうスピリチュアルトラブルな時だけ急に来られてもなぁ!!
   スピリチュアルトラブル…?
普段寺とか来ないじゃん?むしろ中学生位ならハゲハゲとか言って影で馬鹿にしてるんだろ!
   してないですよ!
こっちは借金とか女とか事故とか人生紆余曲折いろいろあって住職になってる訳だから、中学生ごときに簡単に判断されたくないんだよ!
   だからしてないですって!
いつも困った時だけ来てさ!
   でも困った時の神頼みって言うじゃないですか!
たとえ神様が君を助けても、私は嫌です!!
   そんな…。
(ドン、ドン、ドンガラリン、ドンドンガラリン、ドンガラリン♪:どこからかドンガラリンの歌が流れてくる)
   う、うわーーーーーなんだこの歌ーーーーっ!!!
怖っーーーーー!!!な、なんか聞こえてきたーーーっ!!!ほら!やっぱり結界なんて無かったじゃんかよお前っ!簡単に侵入されてんじゃね-かようちの寺!
   いや驚いてるのはこっちですよ!……ううう゛っ……ドン、ドン、ドンガラリン、
   ドンドンガラリン、ドンガラリン(中学生が急に呪われ踊りだす)
う…うわーーーーー!!!!おい!歌うのやめろ!急にどうしたんだよお前っ!やっぱりマジで呪われてんじゃねーかよ!
   (ザシュ!!!♪:中学生が住職を切る)
うわっ!!うっ…き、切られた…(中学生に切られる)ど…ドンガラリンに切られたら…ドンガラリンになってしまう…もう…すでに…切られてたのか…。




終わり。

コント 理解力の高い兵士

ツッコミ:三段落下がる行 ボケ:通常の段落の行 ()内は動き、擬音の表現


舞台、設定:戦場で上官と部下が、敵の銃弾の中歩いて進んでる。


   ツッコミ(上官):すごい…銃弾の嵐だ…いいか!体を低くしてゆっくり進め!
ボケ(兵士):はい!
   相手の方が数は多いが拠点さえ作れれば、正気は必ずある!いいかお前ら俺に続
   け!
はい!
   (ズキューン!!:上官撃たれ倒れる)うわっ!!!
上官!大丈夫ですか!?
   くそっ…撃たれた…こんな…ところで…。
衛生兵!

   いい…やめろ…内蔵を貫いてる…俺の事はほっといて作戦遂行に向けて先へ…行 
   け…。
了解しました!衛生兵来こなくていい!行くぞ!(見捨てて先へ行く)
   ……え…!?あれ…!?納得すんの早くない……(呆然)俺凄いあいつにいろいろ
   世話してやってたんだけど…うそ…少しも…迷わないの…?(倒れながらボソボソ
   言う)
上官!(戻ってくる)
   おっ!!…ど…どうした…まだ…何かあるか…。(急に苦しそうに、戻ってくれて
   ちょっと嬉しい感じ)
ご家族に何か遺品をお届けできればと思いまして…。
   そ…そうか…わかった…なら…荷物に…なるから…このお守りを…渡して…やって
   くれ…。(お守りを渡す)
わかりました!(走ってまた先へ行く)
   …なんか…さっぱりしてるっていうか…ドライっていうか…最後の別れとか…あん
   まり無いんだな…はぁ。
上官!
   お!!…まだ…何か…あるのか…(急に苦しそうに)
あの傷薬なんですが…。
   傷薬?馬鹿野郎!だから…お…俺に…構うなと…いって…るだろ!(少し嬉しそう
   に)
はい!実は少し先で同期の奴が撃たれまして、そいつ上官より重症で、でその薬が無くて出来れば上官の持ってる薬を頂けますでしょうか!?
   えっ?…俺より重症なの?それなんかおかしくない?え…まあ…じゃあ…いいけ
   ど…持ってく…?(薬を渡す)
はい!有難うございます!(薬を受け取り走って先へ行く)
   はぁ…軍に入って20年…戦場で行けたら本望と…思ってたから…まあ…俺にして
   みたら上出来か…(上を向いて言う)よし…もしかしたら、見つけてくれるかもし
   れないからな…最後の手紙でも…家族に残しておくか……(ノートに遺書を書き出
   す)
   お前達が…この手紙を読んでいるって事は…俺はもう…この世には…いないのだろ
   うと思う…でも…。
上官!(戻ってくる)
   うわっ!なにっ!?
あの、この先で銃弾が足りなくて、上官の持ってる弾薬を出来れば頂けませんでしょうか?
   ああすまんが弾薬はほとんど残ってないんだ。
そうですか…それならその拳銃を頂けませんでしょうか?

   え!?…でもここにも、ひょっとしたら敵とか動物とか来るかもしれないし…。
ああっ…申しわけありません…しかし…弾薬が足りなくて…。
   …もうわかった…持っていけ!(拳銃を渡す)
はい!ありがとうございます!(拳銃を貰い走って先へ行く)
   (遺書の続きを書き出す)続きを書くか…今まで本当に…ありがと…お前たちを残
   して…先立つ不幸を、ゆ…許して…ほしい…い…今まで…父親らしい事…全然…し
   てやれなくて…ご…ごめんな…。(書きながらむせび泣く)
上官!(戻ってくる)
   だから何!?今くるかな!?
あ、す、すいません!お取り込み中でしたか!?
   いいよ、何?(しぶしぶな感じ)
実はこの先で同期がすごい寒がってて、それで出来れば上官の上着を頂けませんでしょうか?
   え!?上着…?さっきの俺より重症な人?
いや、別の同期でちょっとなんか冷え性みたいなんです…。
   冷え性?服が濡れてたり風邪引いてるとか?
いえ、そうゆうわけでは無いんですけど…。
   …そう…なんだ…うんわかった、いいよ、これ持ってけ!(上着を脱ぎ渡す)
え!いいんですか!ありがとうございます!すいませんじゃ…(先へ行こうとするが、体を上官の方へ再度向ける)…すいません…ズボンは…?
   ん?何?…ズボン?
あ、やっぱりいいです、それじゃ(再び走って先へ行く)
   …え…ズボン?…なにあいつ怖っ…。
  (遺書の続きを書き出す)続き書くか…今まで…恥ずかしくて…こんなこと…言えな
   かったけど…お前達を心のそこから…愛してる…お前たちが俺の生きる唯一の…希
   望だった…本当に…今まで…ありが…。
上官!(戻ってくる)
   もう何!!??
すいません、先にいる同期の靴に穴が空いてしまいまして、あの出来れば上官の靴を頂けないでしょうか?
   靴!?えっ靴!?また別の同期?
はい、なんか釘ふんじゃったみたいで…そいつちょっと潔癖症みたいで、靴の中に泥とかが入るとこの先もう歩けないって…。
   潔癖所?逆によくここまでこれたな…。
なんか除菌タオル持ち歩いてて、いつもはそれで対応してたみたいなんですけど…。

   人の靴履くのは大丈夫なの!?
まあはい、持ってってみてやっぱり駄目って言われたらしょうがないですけど…。
   …ちょっと同期愛すごすぎないかお前。
すいません…大事な同期なんで…。
   え?もしかして俺死ぬからって、身ぐるみ全部剥がすつもり?
いえ!そうゆうわけでは…サイズがたまたま上官と同じだったんではい、本当に申しわけありません…。
   …わかったよ…。
え!いいんですか!?
   いいよ持ってけよ(靴を脱いで渡す)
ありがとうございます!持ってってあいつが履けなかったら、その辺に置いておきます!
   ……わかった(部下の感覚が信じられないという感じで部下を見ながらしぶしぶ了
   承)
   その代わり…俺の最後の…頼みだ…この手紙を…家族に…渡してくれ…いいか…頼
   んだぞ!!!
はい!承知致しました!イエッサーッ!(敬礼する)

   …なんだよ急に…あとこれ…俺のエンブレムがついてる…上官用の帽子だ…これを
   かぶれば…遠くから見れば、分からないから…きっと上官に見えるだろ…必要だと
   思うなら…お前が…つ…使え…。(帽子を渡す)

え?あっ!今さっきなんとか前線に基地を作れまして、なんか一応作戦は無事に終わったみたいなんでもう大丈夫だと思います!
   いやなら早く助けてよ!!!!!




終わり。